akechi’s diary

今日も大丈夫です

【191001】読んだ:ピーター・スワンソン『そしてミランダを殺す』

平積みの海外ミステリ、反射で買いがち。

 

f:id:akechi_countif:20191006221833j:plain

 

【あらすじ】
建築中の豪邸での、妻・ミランダと工事業者の浮気を見てしまった実業家のテッド。彼は空港のバーで出会った美女リリーについ、事の顛末を話し「妻を殺したい」と漏らしてしまう。慌てて冗談めかそうとするテッドだったが、リリーからは思いがけず「そうべきだと思う」という反応と、殺人計画への協力の打診が返ってくる。日に日に細部が補完され完璧なものになっていく計画。果たして完全犯罪は成功するのか……。

そしてミランダを殺す (創元推理文庫)

そしてミランダを殺す (創元推理文庫)

 

 

うーーーん。邦題が良かったのと帯の文句ですごく期待値を上げてしまった感。つまらなくはないんだけど、ミステリ的な面白さがすべて割と予想が付く範囲で、悪くとればこのページ数は冗長とも言えるかもしれない。ミステリ的な(トリックや展開に対してエーッとなる)おもしろさよりも、犯罪計画が邪魔されたりトラブルが起きることへのやきもき感が勝っているのだよな。ある意味で倒叙もののさだめと言えるのかもしれないけど……。

 

ちなみに原題の『The Kind Worth Killing(殺されて当然の者たち)』だと、物語のスケール感に対してすごく過不足なくぴったり来る。あらためて邦訳タイトルと装丁、すごく仕事をしている。新版の『まるで天使のような』とか、こういう雰囲気のジャケットはずるい。買ってしまうから……。

 

まるで天使のような (創元推理文庫)