akechi’s diary

今日も大丈夫です

【191101】読んだ:『ギルガメシュ叙事詩』

ホストって一回指名したら次回の来店以降も担当変えられないらしい。

 

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「押さえておかないと」の欲求に動かされ、ひと月ほどかけてひたすらアニメのFate/staynightシリーズを観ていた。履修完了というやつです。
しかしまだ(FGO込みで)コンテンツが第一線の現役ってすごすぎるなー。ハルヒと同時代の作品なんですけど。15年間で何人のオタクを闇に堕としたんだ、浪人時に通過しなくて割と本当によかった。それだけのモンスタータイトルだけあって制作にも鬼のように気合が入っており、おもにUnlimited Blade Works(アニメ第3シリーズ)とfate/zero(同第2シリーズ)のおかげで、アニメ全般のハードルが爆上がりしてしまった。TVシリーズのクオリティじゃなかったぞ……。

 

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Fateシリーズは基本的にはバトルアニメなのでいわゆるラスボスキャラがいる。ギルガメッシュというキャラクターがそれだ。傲岸不遜、私利私欲、傍若無人北斗の拳でのラオウジョジョでのDIO。まあそんな感じで「歴史上の英雄を現世に権現させて戦う」という同シリーズの設定においても別格の強キャラ扱いされているのだけど、その割に何した人なのか知らんな、ということで原典?である『ギルガメシュ叙事詩』を読んでみた。

 

読んでわかったこと。ギルガメッシュ、苦労人じゃないか……。

 

ウルクの王ギルガメッシュのここがかわいそう
・森の魔物フンババを討伐したことがきっかけでメンヘラ神イシュタルに求愛される
・イシュタルを袖にした復讐として国にデカい牛を送り込まれる
・牛に唯一の友人エンキドゥを殺される
・友人を失ったと思ったら洪水で世界がまるごと洗い流される
・色々トラウマになって永遠の命を手に入れるため放浪
・ようやく「永遠の命の草」を手に入れるも目を離したスキにそのへんの蛇に食われる
・しゅんとして国に帰ってくる

 

「全てを手に入れた王」みたいなキャラクターの割にいろいろ失いがちだ。本編以降なーーんにも手に入れてない。報われなさ。Fateでの「俺様系のヤバいホスト」みたいなキャラ造形、背景にこれがあるとしたらすごく好感が持てるな…。ホス狂いを生み出すタイプのギャップ。中途半端なボトルは入れさせてくれないし。

 

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ギルガメシュ叙事詩、現存する世界最古の物語として有名なだけあって格のヤバい周辺エピソードがたくさんあり、それもかなり好きだ。それまで聖書が世界最古の物語だと思われていたところに突然出土、当たり前みたいにノアとほぼ同じ洪水伝説の物語が記されており世界がざわついたりとか。2015年に新たに発掘された粘土板(ギルガメシュ叙事詩は粘土板に楔形文字で記録されているので欠損が多い)から、親友エンキドゥと森の魔物フンババがかつて友人であったことが明らかになったりとか。どんな伏線回収なんだ。

togetter.com


買ったあとに知ったのだけど、いま、ちょうどこのギルガメッシュを中核に据えたアニメシリーズ(帯のやつ)が放映中らしい。FGOの。FGOちょっと興味あるけど、深い深い沼であることが明らかなので飛び込む勇気が出ない。