akechi’s diary

今日も大丈夫です

【191013】読んだ:エーリッヒ・フロム『愛するということ』

愛について、修めました。

 

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もともとはジャン=リュック・ナンシー『恋愛について』が読みたかったんだけど、絶版かつマーケットプレイスでも4000円くらいするしでひとまず保留、あとに残った「愛について学ばせろ!!!」という欲求だけが暴走して衝動的に購入した。ところで『恋愛について』の補足を少しだけすると、興味を持った発端は個人的にとてもとても好きな記事の作者が言及していたこと。

 

 

この記事、「ぼく」と「彼女」の関係性とか行動に賛否はありつつも(「彼女」の思わせぶりスキルがぶっ壊れている)、あまりに良くって四半期に一度くらい読み返している。関係性の心地よさと成就の不在がないまぜになって情緒がバグってしまうこの体験、とても得難い……。

 

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『愛するということ』によると、成熟した人間の愛の一側面とは能動的に与え見守ることであって、自己承認やナルシシズムのために進んで得ようとするものではない、とのこと。自分の全体性と個性を保ったままでの、他者との同一化――二人が一人になり、かつ二人でありつづける――だと。わかりがある。すごく都合よく解釈している気もするけど、「かつ二人でありつづけ」られない状態、100%自壊するので…。

 

ところでフロム、割と口が悪く、未熟な愛とされる"自己承認やナルシシズムのための愛"について「(そのような)現代人は3歳児、助けが必要になると泣いて父親を呼ぶが、そうでないときは一人で満足して遊んでいる」なんて切り捨てているんだけど、あまりに芯を食っていて笑ってしまった。これまでの人生、めちゃくちゃ思い当たるところがある。3歳児として生きていくぞ。